内視鏡部

内視鏡部について

内視鏡部門は、消化管・胆管・膵管・気管支などに対する内視鏡診断・治療全般を担う部門です。消化器内科・呼吸器内科がそれぞれ専門性をもって内視鏡診療にあたり、各科連携を取りながら、患者さんの立場にたって最善と考えられる医療が実践できるよう努めております。通常のスクリーニング検査、消化器及び呼吸器がんの診断、ポリープ切除などの処置に加えて、当院は2次救急告示病院のため、消化管出血や胆道疾患の緊急内視鏡にも対応しております。また、少しでも負担なく内視鏡検査を受けて頂けるよう、経鼻内視鏡検査や鎮痛剤を使用した検査対応も行っておりますのでご相談下さい。

感染管理

当院は日本消化器消化器内視鏡学会推奨「消化器内視鏡の洗浄・消毒標準化にむけたガイド、消化器内視鏡の感染制御に関するマルチソサエティ実践ガイド」に従い、検査機器及び器材の洗浄・消毒を行っております。内視鏡洗浄消装置は、オリンパス社製OER-6使用し、短時間でもしっかりとした洗浄・消毒がおこなえるようにしております。

苦痛の少ない内視鏡検査

胃内視鏡検査で使用する機器は、近年大きく進化を遂げています。当院でも 極細のスコープを口からではなく鼻から挿入する経鼻検査が可能になっています。経鼻内視鏡は強い嘔吐反射を起こす舌の部分に触れることが少なく、経口内視鏡よりも楽に受けることができます。また、処置中の苦痛軽減・精神的不安の軽減・安静維持のために、鎮静剤を使用した検査も行っています。投与方法は、静脈内に注射もしくは点滴から行います。鎮静剤を注射することで完全に眠ってしまう方もいらっしゃいますが、「ぼんやりとしている」状態を保ちながら検査を行うことができます。経鼻内視鏡・鎮静剤使用については、医師へご相談下さい。
※鎮静剤を使用される方は、当日車・バイク・自転車などの運転はできません。公共交通機関での来院をお願いいたします。

内視鏡予約

当院では、緊急の場合を除き予約制にて検査を行っております。内視鏡検査をご希望の方は、当院外来を受診していただき、医師とご相談ください。人間ドック・健診につきましては、健診センターへご連絡下さい。

スタッフ構成

  • 消化器内科医師常勤3名 非常勤5名
  • 呼吸器科医師3名
  • 看護師6名(内視鏡技師3名)

実 績

  2022年 2023年 2024年
上部消化管内視鏡   1,789件  2,091件  1,982件
大腸内視鏡 416件 453件 440件
内視鏡的逆行性膵胆菅造影 98件 70件 74件
気管支鏡 15件 8件 12件
嚥下内視鏡 16件 29件 18件
大腸EMR(ポリープ切除) 53件 64件 77件
止血処置(上部) 19件 10件 13件
止血処置(下部) 13件 8件 7件
異物除去 14件 4件 5件
胃瘻造設 26件 25件 29件
胃瘻交換 31件 45件 45件

消化器診療

TXIは、通常光の情報に基づき、「明るさ補正」「テクスチャー強調」「色調強調」の3つの要素を最適化する画像技術です。ハレーションを起こさずに暗部を明るくし、画像上のわずかな構造の変化や色調の変化を視認しやすくします。入力画像を、ベース画像(明るさ成分)とテクスチャー画像に分解し、それぞれの画像はシステムの画像処理技術にて強調されます。強調された画像は統合され、色調強調を加えることで微妙な組織の違いをより明確に表示し、病変部などの観察をサポートします。なお、モード2に切り替えることでより通常光に近い色調で観察することも可能です。

当院では、オリンパス社内視鏡システム「EVIS X1」を導入しています。「EVIS X1」は、内視鏡よる早期発見・早期診断・低侵襲治療の概念を大きく進化させた内視鏡システムです。最新のビデオスコープとの組み合わせで、より精度の高い検査・診断・治療が可能となりました。

内視鏡システム EVIS X1
上部消化管汎用ビデオスコープGIF-XZ1200

RDIはRed、Amber、Greenの狭帯域光を用いることで深部組織のコントラストを形成する、光デジタル技術を用いた画像強調観察技術。RDIはRed、Amber、Greenの3色の狭帯域光を使用します。RedとAmberの光はともに粘膜深部まで到達しますが、それぞれの血中ヘモグロビンに対する光吸収特性と組織の光散乱特性の違いによりコントラストを形成し、深部血管や出血時の血液などがより観察しやすくなることが期待されます。