臨床検査部

臨床検査部について

当臨床検査部は、心電図検査や超音波検査を行う生理検査部門、採血した血液や尿、臓器などを扱う検体検査部門の2部門に大別されます。当院は第二次救急医療(病院群輪番制病院)、一次脳卒中センターの指定を受けており、24時間365日夜間オンコール体制で緊急検査に対応しています。

各種認定資格

名称認定者数
一級臨床検査士・臨床化学1名
認定臨床化学・免疫化学精度保証管理検査技師1名
緊急臨床検査士1名
認定救急検査技師1名
二級臨床検査士・微生物学2名
細胞診検査士(国際細胞検査士)1名
超音波検査士3名
二級臨床検査士・循環生理学1名

生理検査部門

※エコー検査写真

超音波検査、心電図検査、呼吸機能検査、脳波検査、終夜睡眠ポリグラフ検査、神経伝導速度検査を行っています。待ち時間の短縮や、患者さまがより快適に検査が受けられるよう努めています。

超音波検査(エコー検査)

人間の耳に聞こえない高い周波数の音波(超音波)を体にあてて、病気の有無を詳細にみる検査です。超音波をあてる場所によって検査の方法、準備に多少の違いがあります。苦痛や障害を伴わず、何度でも繰り返し検査することができます。超音波検査には次のような種類があります。

腹部

肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・脾臓などを観察にすることにより、がんの有無や大きさ、脂肪肝・肝炎・膵炎・胆石・胆のうポリープ・腎結石などがわかります。

心臓

心臓の壁の動きや各弁の動き、周囲の大血管を観察することにより、心筋梗塞や弁の狭窄・逆流などの有無、大動脈瘤や心臓周辺の異常がわかります。

頸動脈

頚動脈はアテローム性動脈硬化の好発部位で、超音波検査でプラークの有無や性状、血流を調べることにより全身の動脈硬化の程度を把握することができます。

甲状腺

甲状腺の腫大・萎縮・腫瘤の存在、周囲のリンパ節の腫脹などがわかります。

乳腺

乳腺内の腫瘤やリンパ節の腫脹などがわかり、乳がんの早期発見にとても役立ちます。

その他表在

身体の体表にできた腫瘤の性質や大きさ、棘が刺さった場合などの異物や周囲の炎症の有無などを観察することができます。また、エコノミークラス症候群の原因となる下肢静脈の血栓を調べる下肢静脈エコーや、閉塞性動脈硬化症の狭窄部位を検索する下肢動脈エコーなどがあります。

腫瘤(腫れ物やこぶ)が見つかったときには・・・ 超音波で腫瘤を確認しながら針(採血時と同じ大きさのものを使用)を刺して細胞を採取し、細胞を顕微鏡で観察して良性か悪性か判断する検査を行います。

心電図検査

安静時心電図

心臓の筋肉が全身に血液を循環させるために拡張と収縮を繰り返すとき、微弱な活動電流が発生します。その変化を波形として記録し、不整脈・狭心症・心筋梗塞等の診断に役立てます。検査方法は、ベッドに横になり安静にした状態で両手首・両足首・胸部6ヶ所に電極をつけて検査を開始します。痛みもなく数十秒ほどで終了します。

ホルター心電図

安静時心電図のように数十秒内の心臓の動きによる電気信号を記録するものとは違い、24時間心電図を記録するのがホルター心電図です。長時間心電図の記録を行うことで、不整脈や虚血性変化、狭心症などの心電図の変化を見つけやすくなります。

検査方法は、胸部に小型心電計を貼り付けて後は普段通りの生活を行っていただいて構いません。翌日心電計を回収し、データを解析します。小型心電計には入浴可能なタイプもありますので、希望される方はその旨をお伝えください。

また、1時間毎の血圧を測定する血圧計付ホルター心電計というのもあります。

その他生理機能検査

呼吸機能検査

肺に出入りする空気の量を測定することで、肺の大きさ・気道の広さ・肺でのガス交換の状態をみて、気管支喘息・慢性気管支炎などの病気の程度・お薬の効き具合を判断します。

脳波検査

脳波検査とは、大脳が常に出している微弱な電気信号を増幅して記録する検査です。てんかんの診断や治療効果、脳障害(脳血管障害・頭部外傷・意識障害・肝性昏睡など)の評価に必要な検査です。

検査方法はエレクトロキャップ(帽子のようなもの)を装着してベッドに仰向けで眼を閉じて検査します。いろんな状態の脳波を検査するために、眼の開閉・光の点滅刺激・深呼吸などを行います。検査時間は40分から1時間ほどかかります。

終夜睡眠ポリグラフ検査

睡眠の状態(睡眠の深さや持続時間)、無呼吸数や血中酸素の程度、いびきの時間、心拍数、異常な足の動きがあるかどうかなどを一晩中測定する検査です。これにより適切な睡眠がとれているかを調べることができ、睡眠障害の原因を判断します。

神経伝導速度検査

神経伝導速度検査とは、腕や足の末梢神経を電気刺激し、刺激からの反応時間を測定し神経の伝導具合(神経伝導速度)を評価します。

臨床的には各種の神経障害(肘部管症候群・手根管症候群など)の診断、糖尿病による神経障害、頚椎症と末梢神経障害との鑑別の検査として行われます。検査時間は項目により45分~1時間30分ほどかかり、電気刺激をあたえる都合上、多少違和感や痛みを伴うことがありますが通常は後に残ることはありません。

検体検査部門

※検査機器

生化学検査、血液検査、血清検査、一般検査、輸血検査、細菌検査、病理・細胞診検査を行っており、検査結果の正確・迅速報告を心がけています。一部検査項目は外部委託先にて検査を行います。また、日々の内部精度管理、定期開催の外部精度管理調査に参加し、検査結果の精度・正確さを維持するよう努めています。

生化学検査

肝機能  ・・・   AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPなど

腎機能  ・・・   BUN、CREなど

脂質     ・・・    TG、T-CHO、HDL、LDLなど

血糖     ・・・    GLU、HbA1cなど

血液学検査

炎症反応・白血病  ・・・・・   WBC(白血球数、白血球分類)、赤血球沈降速度など

貧血   ・・・・・・・・・・    RBC(赤血球数)、Hb(ヘモグロビン量)、Ht(ヘマトクリット)など

血清・免疫学検査

感染症   ・・・・・・・・・・   HBs-Ag、HCV-Ab、TPHAなど

腫瘍マーカー  ・・・・・・・   CEA、CA19-9、AFP、PSAなど

炎症反応   ・・・・・・・・・   CRP

心不全、心筋梗塞  ・・・・・   NT-proBNP、トロポニンT

凝固検査

PT、APTT、Dダイマー

一般検査

尿検査 ・・・  主に腎臓・尿路系疾患の異常を発見することが出来ます。婦人科や泌尿器科について感染症の検査をすることにより治療方針の判断に有用となります。

便検査 ・・・  消化管の出血の有無や、各種抗原検査(ノロウイルス等)の発見により疾患の判断に有用となります。

輸血検査

貧血や手術で輸血が必要な患者さまに対し、必要な検査(・ABO-Rh式血液型・不規則抗体スクリーニング・交差適合試験)を行っていきます。
輸血部門として専任検査技師により血液製剤の一元管理を行うことで、適正な輸血製剤の使用に努め、24時間体制での輸血検査・血液製剤支給に当たっています。【夜間は当番検査技師が担当します】また、外来自己血採血への立会い・補助、自己血(400ml全血のみ)の保管・管理も行っています。

細菌検査

※細菌検査の様子

細菌検査では感染症の診断のため、喀痰、血液、尿、便などの検体をもとに細菌をグラム染色、培養、同定し感染症の原因となる微生物を特定します。また、適切な抗菌薬を決めるため薬剤感受性検査を行っています。

病理・細胞診検査

※細胞検査の機器

病理・細胞診検査部門では患者さまの身体から採取された細胞または組織から標本を作成し、この標本を顕微鏡で観察して、その患者さまの病変を診断しています。病理検査で診断された病理診断は主治医に伝えられ、患者さまの治療方針に反映されます。病理検査は大きく分けて《細胞診》と《組織診》に区分されます。

細胞診

肺がんや膀胱がんでは、喀痰や尿の中にがん細胞が混じって出てくることがあります。

喀痰や尿から得られた細胞を顕微鏡で調べて、がん細胞があるかどうか診断します。

細胞の採取方法として通常の喀痰や尿の他に、婦人科検診では子宮から滅菌された綿棒などでの擦り取りを、乳がん検診では乳腺に細い針を刺しての吸引などもあります。

組織診

胃や大腸の内視鏡検査時に、病変の一部を採取して標本を作成し、それを顕微鏡で観察することでがん細胞があるかどうか調べます。
また、手術で摘出された組織や臓器を肉眼的に病変の大きさ・広がり具合を観察し、病変の一部又は全体から検査標本を作成して顕微鏡で観察し、その病変がどの程度広がっているのか・炎症かどうか・良性なのか悪性なのか、などを調べます。
手術中に採取された病変の一部を20分程度で検査標本にし、結果をすぐに術者に返す《術中迅速診断》も行っています。《術中迅速診断》は後の手術方針・範囲決定に重要な役割を担っています。