十善会病院は2021年6月1日に籠町から淵町に新築移転しました。開院から凡そ150年に及ぶ籠町界隈での「籠町編」が終了、新たな「淵町編」が始まりました。

思い返せば昨年1月には院内クラスターを経験し、新型コロナウイルス感染症流行の中での移転であり、いろいろな心配事もありましたが、職員一丸となっての頑張りと、近隣の医療機関の御協力、地域住民の皆さんの思いに助けられ、何とかここまでやって来られたと実感しています。気が付けば新築移転からもう1年になろうとしています。

　当然ながら新病院は真新しく、設備も整い快適に過ごす事が出来ています。旧病院の弱点であった駐車場も十分に確保しており、出勤して車から降りると先ず目に入るのは稲佐山山頂のテレビ塔、展望レストランの建物です。今の季節、鳥の囀りを聴きながら心地良い風を受けて、病院入口に向かって歩いて行くときは爽快です。

　当院の理念にもあるように「地域に密着した医療」を守り、「救急から在宅まで」患者さんに寄り添い、患者さんが満足する医療を提供すべく、職員の皆さんと力を合わせて、近隣医療機関の先生方のご協力をいただきながら、この始まったばかりの十善会病院「淵町編」の長い道のりを歩んで行きたいと考えています。

（病院長　笠　伸年）