DPC臨床指標

DPC臨床指標

はじめに

DPC臨床指標とは、DPCデータから全国統一の定義と形式に基づいて作成した指標のことで、病院の実態をあらわす診療実績とは異なるものです。DPC臨床指標の公開の目的は、皆様に当院の特徴や急性期医療の現状を理解していただくことです。こうしたデータをもとに当院では、さらなる医療の質向上に向け、質改善活動を行っております。
当院では指標の公開にあたり、医療機関ホームページガイドラインを遵守しております。

対象

DPCデータによる病院指標(令和2年度)

年齢階級別退院患者数​

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 21 41 45 100 164 347 556 697 279

上記の統計には労災、交通事故で入院された患者さんは含まれておりません。
去年と比べ全体的に患者数が減少しておりますが、高齢化が進み60歳以上が全体の80%以上を占めております。
近隣の医療機関からの紹介件数は増加しており、地域住民、地域医療機関と密着した医療の提供に努めております。病院指標公表のルールに基づき10以下の場合はハイフン(ー)表示しています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎-手術なし-処置2:なし 74 34.80 20.51 20.27% 85.66  
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症-手術なし 74 21.55 13.00 13.51% 80.85  
050130xx9900xx 心不全-手術なし-処置1:なし-処置2:なし 44 26.64 17.23 6.82% 84.07  
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 42 2.62 2.66 0.00% 68.83  
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患-手術なし 33 11.12 7.74 3.03% 64.27  
今年も高齢者の誤嚥性肺炎、尿路感染症、心不全がトップ3を占めています。救急からの入院数が増加しており、地域包括ケア病棟を活用し患者さんが安心して退院できるようリハビリを行っている為在院日数が長くなっています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢炎等-腹腔鏡下胆嚢摘出術等-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 13 8.31 7.23 15.38% 62.23  
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など)-腹腔鏡下胆嚢摘出術等 11 6.36 6.41 0.00% 61.64  
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上)-ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等  
060150xx03xxxx 虫垂炎-虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等  
160400xx99x0xx 胸郭・横隔膜損傷-手術なし-処置2:なし  
外科は胆嚢炎での入院数が多く、昨年と比べ腹腔鏡下胆嚢摘出術が増加し鼠径ヘルニア手術の患者さんが減っておりました。 救急から入院する症例が多いですが、短期間での退院が可能となっており、自宅へ退院する患者さんが殆どを占めています。 令和3年度より、常勤医師が3名に増員したので、症例や手術件数も大きく変わってくると思われます。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)-手術なし 41 39.42 18.81 14.63% 82.02  
160800xx99xxxx 股関節・大腿近位の骨折-手術なし 21 20.95 15.20 71.43% 86.57  
160760xx97xx0x 前腕の骨折-手術あり-副病:なし 20 21.95 5.18 5.00% 67.35  
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折-人工骨頭挿入術 肩、股等 16 51.88 25.09 18.75% 83.81  
160780xx97xx0x 手関節周辺の骨折・脱臼-手術あり-副病:なし 12 16.25 4.35 8.33% 34.25  
例年通り、胸椎、腰椎圧迫骨折が第一位となっています。 整形外科では地域包括ケア病棟を活用しリハビリを行っている為、平均在院日数が全国平均よりも長くなっています。 また、手外科専門医による症例も多く占めています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症-処置1:なし 11 20.46 12.87 0.00% 70.36  
161000x102x0xx 熱傷・化学熱傷・凍傷・電撃傷(Burn Index10未満)-分層植皮術 25平方センチメートル未満等-処置2:なし  
160790xxxxxxxx 手関節周辺の開放骨折  
080250xx99x1xx 褥瘡潰瘍-手術なし-処置2:あり  
180060xx97xxxx その他の新生物-手術あり  

救急車での入院数が増加しており、熱傷や外傷の症例が多くなっています。
去年と同じく膿皮症で入院する患者さんが上位で、平均年齢も高齢化傾向になっている事から平均在院日数も長くなっています。
病院指標公表のルールに基づき症例数が10未満の場合はハイフン(ー)表示しています。

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)-手術なし-処置1:なし-処置2:4あり-副病:なし-発症前Rankin Scale 0、1又は2 73 25.77 15.64 39.73% 74.71  
010230xx99x00x てんかん-手術なし-処置2:なし-副病:なし 57 15.42 7.48 12.28% 70.81  
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-手術なし-処置2:なし-副病:なし 45 20.02 8.18 24.44% 77.51  
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-その他の手術あり-処置2:なし-副病:なし 44 16.16 9.68 20.45% 79.98  
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 31 28.10 18.86 54.84% 70.32  
例年通り脳梗塞で発症から48時間以内に入院となりエダラボンを使用した患者さんの割合が最多となっています。 去年よりもリハビリを必要とする患者さんが増えていますが、当院での治療の後、回復期リハビリ目的で転院する患者さんも多いです。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x20x 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-処置2:2あり-副病:なし 35 8.20 7.05 5.71% 74.40  
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり 34 2.00 2.54 0.00% 69.41  
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等-経尿道的前立腺手術等 19 17.11 8.52 5.26% 71.89  
11012xxx99xxxx 上部尿路疾患-手術なし 16 4.19 6.64 6.25% 52.56  
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-処置2:なし 15 12.27 7.13 6.67% 75.00  
泌尿器科では、紹介でこられる患者さんが多く地域医療機関と連携し診療を行っております。 膀胱悪性腫瘍手術が1位と5位にありますが、化学療法の有無で分かれています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

  初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 8
大腸癌 8
乳癌 8
肺癌 10 8
肝癌 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

延べ数で計上しているため、1名の方が化学療法で年3回入退院を繰り返した場合、3件と計上しています。
肺がんはStageⅣの方が多く、他院で治療後、リハビリ目的で入院される方もいらっしゃいます。
病院指標公表のルールに基づき症例数が10未満の場合はハイフン(ー)表示しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 31 23.61 80.45
重症
超重症
不明
昨年と比べて中等症の患者さんの割合が多くなっておりいます。また、重症度が上がるにつれ平均年齢は高くなり平均在院日数も長くなる傾向にあります。
地域包括ケア病棟へ転棟し呼吸器リハビリを行いながら治療を行っております。

脳梗塞の患者数等

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 173 27.87 77.76 40.20%
その他 26 29.73 74.62 6.03%
発症から3日以内の患者数が多く、急性期病棟で治療、リハビリを実施しており、その後4割ほどの患者さんは 回復期リハビリ目的に転院しております。また当院の地域包括ケア病棟へ転棟する患者さんもおり、自宅退院を目指してリハビリテーションを行っております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 44 1.57 1.46 0.00% 68.36  
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 19 18.26 25.42 68.42% 83.21  
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 13 0.85 20.00 15.38% 86.46  
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 12 3.17 12.67 8.33% 76.08  
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極)  

内科においては例年通り内視鏡的手術が主要手術となっており、内視鏡ポリープ切除術が最も多くなっています。原則一泊2日のパスを使用し比較的患者さんの負担も少なく退院しております。
また緊急での胆道ステント留置術や乳頭切開術、消化管止血術など積極的に行っております。
地域の病院、診療所からは胃瘻造設入院の紹介を多く頂いております。

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 26 1.50 4.92 7.69% 62.81
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術
K6335 鼠径ヘルニア手術
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)

腹腔鏡下胆嚢摘出術が1位でした。
積極的に腹腔鏡下手術を導入することで、患者さんの術後の痛みの軽減や、入院日数の短縮を目指しています。病院指標公表のルールに基づき症例数が10未満の場合はハイフン(ー)表示しています。

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0732 関節内骨折観血的手術(手) etc. 16 1.13 26.81 0.00% 69.19  
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨  
K0811 人工骨頭挿入術(股)  
K0461 骨折観血的手術(大腿) etc.  
K1882 神経剥離術(その他)  
関節内骨折観血的手術(手) が最も多く、高齢化が進む長崎県では転倒し骨折される患者さんが多くなっています。 病院指標公表のルールに基づき症例数が10未満の場合はハイフン(ー)表示しています。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上)  
K0733 関節内骨折観血的手術(指)  
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満)  
K013-22 全層植皮術(25cm2以上100cm2未満)  
K013-23 全層植皮術(100cm2以上200cm2未満)  

当院では皮膚、皮下腫瘍摘出術の手術が一番多いですが、良性の腫瘍の大きさでKコード(手術コード)が異なるため、同じ術式でもそれぞれのカウントになります。また、外来で行う手術も多く日帰りで帰られる患者さんもいます。
病院指標公表のルールに基づき症例数が10未満の場合はハイフン(ー)表示しています。

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 32 1.16 18.59 28.13% 78.97  
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 11 2.09 41.46 72.73% 66.55  
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈)  
K6101 動脈形成術、吻合術(頭蓋内動脈)  
K160-2 頭蓋内微小血管減圧術  

脳外科で一番多い手術は慢性硬膜下血腫でした。慢性硬膜下血腫とは頭部打撲を契機として1~2ケ月後に頭蓋骨と脳の間に血液が徐々に貯留、増加してくる病態です。局所麻酔の手術を行い、通常1週間程度で退院可能です。
当院の平均術後日数が長いのは高齢者が多いため様々な合併症などが影響しているものと思われます。
病院指標公表のルールに基づき症例数が10未満の場合はハイフン(ー)表示しています。

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 53 1.57 7.19 5.66% 75.25  
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 22 2.32 13.46 4.55% 71.73  
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術  
K773 腎(尿管)悪性腫瘍手術  
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術)  
例年通り経尿道的膀胱悪性腫瘍手術が最多となっており、昨年の40件から53件と増え、紹介手術件数も増加しています。 病院指標公表のルールに基づき症例数が10未満の場合はハイフン(ー)表示しています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一
異なる
上記4指標の患者さんは、全ての症例で10未満となっています。全退院患者数に対する割合も少ないですがゼロにはできていないのが現状です。 手術・処置等の合併症とは、手術後退院した患者さんが、創離開や再出血などで再入院された場合をいいます。 当院では発生なし、または10症例未満のため病院指標公表のルールに基づきハイフン(-)で表示しています。